【メルマガ限定コラム】子どもの村福岡 開村式 満留昭久 初代理事長(小児科医)の挨拶
先日、4月24日をもって「子どもの村福岡」の開村から13年が経過しました。
本日は、2010年4月24日に行われた、子どもの村福岡開村式における、故 満留昭久 初代理事長(小児科医)の挨拶をご紹介いたします。
地元、今津小学校の体育館に大勢の方にお集まりいただき、開村式が執り行われました。開村式の当日は、清々しい好天に恵まれ、空には透き通るような青が広がっていました。その中で、開村式を祝うように、2羽のひばりが元気にさえずり、陽気な音色を響かせていたそうです。
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ご紹介いただきました、「子どもの村福岡」の理事長・満留でございます。
「子どもの村福岡」の開村式を本日迎えることができ、関係者一同感激で胸がいっぱいでございます。ご支援いただきました多くの人々に心から感謝の言葉を申し上げたいと存じます。
私たちは2006年の夏、「すべての子どもに家庭を」のスローガンを掲げたNGO 「SOSキンダードルフ」の理念を学んで、「子どもの村」を日本で初めて作ろうと、NPO「子どもの村福岡を設立する会」を設立しました。
このNPOができるきっかけになりましたのは、2つの思いからでありました。
ひとつは、前年から始まっていた「市民参加型里親普及事業」(ファミリーシップふくおか)を進めるなかで、わが国の社会的養護も施設養護ではなく、里親さんなどによる「家庭的養護」であるべきだと思うようになっていたこと。
2つめは “SOSキンダードルフのような子どもの村を日本にもつくりたい”という、今は亡き「千鳥饅頭総本舗」原田社長の熱い思いであります。この2つの思いが一緒になりまして、「子どもの村福岡を設立する会」が誕生したわけでございます。はじめは夢のような計画でございましたが、NPOに参加していただいた方々の熱意が大きなエネルギーになり、次第に実現に向かって動いていきました。
そして多くの方々に深い理解と応援をいただきました。「子どもの村・福岡を設立する会・後援会」を作っていただいた福岡の経済界をはじめ、多くの企業・団体の皆様、ここ西区今津地区の土地を貸与していただきました福岡市、福岡県小児科医の会の先生方、そして多くの個人支援会員のみなさまなどから、さまざまな形でご支援をいただきました。そして何よりも、今津地区の皆様が「今津の子どもとして育てましょう」とあたたかく迎えていただきましたことが、大きな励みになりました。まさに、福岡の大勢の人々の善意の上にこの村は立っている、と言うことができます。
マザー・テレサは、自分の仕事を「大海の水の一滴」にたとえたと聞いています。「子どもの村福岡」は、社会的養護という海にとっては一滴の水にすぎないかもしれません。しかし私どもは、この一滴が創る波紋が、ここ福岡から日本中に拡がっていくことを信じております。今日みなさまのお手元に小さなパンフレットをお届けしていると思います。
この中に「私たちの目指すもの」というタイトルで「子どもの村福岡」の理念を書いております。これを読ませていただくことで、「子どもの村福岡」を大きく育てていくという私どもの決意に代えさせていただきたいと思います。そしてこれからの村の運営のために、これまで以上の皆様のご支援をお願い申し上げて、お礼の言葉にかえさせていただきます。
「私たちの目指すもの すべての子どもに愛ある家庭を。 私たちは、家族と暮らせない子どもたちのために、新しい家庭をつくり、地域とともに、育てていきます。」
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毎年、この4月24日を迎えるたびに、皆さまからの温かいご支援やご寄付によって、
私たちの活動が支えられていると実感すると共に、襟を正す気持ちになります。
皆さま、本当にありがとうございます。
今年1年間も、子どもと家族のために、活動を続けて参ります。
引き続き、温かいご支援、どうぞよろしくお願い致します。