SOS Children’s Villages ウクライナの状況について②
ウクライナの数百万人の子どもたちが、必要なケアを受けられずに成長する危険性
ウクライナの子どもたちと家族は、想像を絶する恐怖と破壊に直面しています。
幼年期は突然に崩壊し、家族は引き裂かれ、親は耐え難い選択に直面しています。何百万人もの子どもたちが、必要なケアを受けられずに成長するリスクを負っています。
SOS子どもの村は、停戦の交渉が行われるまで、敵対行為の即時停止を求めます。
SOS子どもの村インターナショナルのデレジェ・ワルドファ会長は、「ウクライナの750万人の子どもたちは、差し迫った危険にさらされており、世界の全面的な支援を必要としています」と述べています。
「ウクライナでは、紛争の激化に伴い、親を失う子どもたちの数が急速に増加する可能性があり、子どもたちが最も必要とする時に、家族から引き離されているのです。最前線にいる親もいれば、子どもを連れて国外に逃げるしかないと考えている親もいますが、多くの場合、家族の一人以上を置き去りにせざるを得ません」と述べています。
被災したすべての子どもたちと家族を保護し、ケアするために、緊急の対策を講じなければなりません。これには、里親や親族関係にある子どもたちへの特別な支援や、国境や近隣諸国での難民への支援も含まれます。
ワルドファ会長は、「すべての子どもは、安全で安心できる環境で成長し、発達する権利を持っている」と述べています。すべての子どもは、両親や信頼できる養育者がそばにいる権利があります。世界が崩壊したとき、その必要性はさらに強くなります。
代替養育されている子どもたちの緊急ニーズ
ウクライナには、国の入所施設で育つ子どもが9万8000人、里親や近親者のもとで育つ子どもが6万4000人いると推定されています。
状況が進むにつれ、さらに多くの子どもたちや若者たちが、代替養育を必要としているのにもかかわらず、孤立してしまう危険性があります。
SOS子どもの村ウクライナのルカショフ事務局長は、戦争によって多くの国の入所施設があらゆる支援から切り離されているため、子どもたちが緊急に代替養育を必要としていると警告しています。
「彼らは物資もお金もありません。私たちは、地元の他の団体と密接に協力しながら、緊急に必要なものを支援する方法を見つけ出しています」と述べています。「戦争の恐怖から子どもたちを守るために、私たちは活動を続けていきます。
SOS子どもの村は、プログラムに参加している177人の子どもと家族、里親、親族、寄宿学校、居住施設の何千人もの子どもたちを支援するための緊急プログラムを開始しました。」
ウクライナ危機への緊急対応と長期的なアクションは以下の通りです。
里親、親族、国の入所施設の子どもたちとその家族への緊急支援
SOS子どもの村ウクライナが支援している約80人の子どもとその里親は、ポーランドのSOS子どもの村に移されました。現在、現地のパートナー団体と協力し、食糧、物資、心理ケア、社会的支援を提供し、国の入所施設や里親・親族関係にある他の子どもたちを移転させるための取り組みが進められているところです。
難民への支援
SOS子どもの村ポーランド、SOS子どもの村ルーマニアなど近隣諸国のチームは、難民を受け入れるための取り組みを拡大しています。
未来の家族を強くする
長期的には、パートナーとともに、家族の回復と再建を支援していきます。