新しい画期的ビジョン「虐待児ら施設入所停止 里親委託75%目標」について

2017.08.04

ニュース

7月31日、画期的な方針が打ち出されました。

厚生労働省方針 就学前、里親委託75%目標
画期的な「新しい社会的養育ビジョン」
―里親養育の推進に、みんなで取り組もう―

7月31日に行われた厚生労働省の「新たな社会的養育の在り方に関する検討会」は、里親への委託率向上への取り組みとして、乳幼児の家庭養育原則の徹底と3歳未満は、概ね5年以内に、それ以外の就学前の子どもは、7年以内に委託率75%以上を実現すること、さらに、未就学児の施設への入所を原則停止、また、そのために、平成32年度までに全国で行われる里親への支援体制(フォスタリング機関事業)を確実に完了することなどを示した「新しい社会養育ビジョン」を示しました。

SOS子どもの村JAPANでは、2010年に、福岡市西区で「子どもの村福岡」を開村し、里親家庭での未就学児の養育と里親支援のモデルづくりを行ってきました。8年に渡る活動から、私たちは、家庭養育の成果を実感するとともに、これからの里親普及のためには、里親養育の質の向上を図ること、里親家族を支援する仕組みを充実することが両輪で進めなければならないと考えています。

私たちは、「子どもの村福岡」でのチームペアレンティングの実践や、里親・ファミリーホームのための専門研修プログラムの検討、里親を支える地域や専門家や市民のネットワークづくりに取り組んできました。さらに、2015年からは里親子の良好な関係を築くためにイギリスで開発された「フォスタリングチェンジ・プログラム」の導入と展開に取り組んでいます。これは、どうすれば里親と子どもが安定した信頼関係を築いていけるのか、愛着理論や社会的学習理論をもとに、具体的に学んでいくプログラムです。

フォスタリングチェンジ・プログラム報告集

急激な家庭養育の推進に危機感を募らせる関係者も多くいますが、「SOS子どもの村JAPAN」は、今回の画期的な「新しい社会的養育ビジョン」を評価し、子どもの権利を尊重した家庭養育環境を整えるために、包括的な里親支援の取組みをすすめ、みなさんとともに里親養育を一層推し進めていきたいと考えます。

常務理事 坂本雅子